患者さんの声
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腟内射精が人生の転機に
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Mさん(30代)東京都在住 既婚/子供あり
原因:強グリップ、高速ピストン、脚ピン私が初めてオナニーをしたのは13歳でした。それ以来、あの手この手で気持ちの良いオナニーを追求し、強いグリップや脚ピンといったスタイルが習慣となっていきました。今思えば、そのおよそセックスとはかけ離れた強い刺激は、私のペニスの感覚を鈍らせていったのでした。
そうして迎えた当時の彼女との初体験、そして念願の挿入!しかし、鈍った私のペニスでは腟内での射精はおろか、いくら腰を振っても快感を得ることすらできませんでした。その後何度挑戦しても、別の人と試してもうまくいかず、「自分は生涯セックスを楽しめないのではないか」と途方に暮れてしまいました。自分が恋愛やセックスに対して消極的になっただけでなく、パートナーに「気持よくさせてあげられないのは自分のせいだ...」などと辛い思いをさせてしまいました。
そんな私に転機が訪れたのは、子づくりの時でした。結婚後も相変わらず腟内射精ができず、子供も諦めかけていましたが、妻と相談し、腟内で射精ができるようにリハビリに取り組むことにしました。
「今までのオナニーを改め、弱い刺激での射精に慣らしていく」というリハビリの中では、初めはつい強く握ってしまったりと、なかなか上手くいきませんでしたが、少しずつ弱い刺激に慣らしていき、感覚を取り戻していきました。
こうしてリハビリを続ける内に低頻度ですが腟内射精も可能になり、遂には子供も授かれました。子供のことだけでなく、パートナーに過度な身体的負担を強いることもなくなり、セックスを通してより良いコミュニケーションが取れるようになったと実感しています。
しかし、幸運にもある程度の改善が図れたとは言え、私は未だ遅漏ではあります。オナニーの手法や頻度、期間次第では改善が見込めないケースもあるのだと思います。
一人で楽しむオナニーだからこそ、自分のオナニーが適切な方法か分からない。不適切なオナニーが原因の腟内射精障害は、当に“性”活習慣病だと思います。今後学校等で、適切なオナニーについての性教育が普及し、私と同じ困難に陥る方が一人でも減ることを願っています。
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腟内射精障害が傷つけた彼女、そして離婚
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Sさん(30代)埼玉県在住 未婚(離婚経験あり)
原因:子づくりのプレッシャー私は30代半ばに結婚しました。相手は社会人になってから再会した高校時代の友達で、3年間の交際を経て結婚することになりました。私の仕事や趣味にも理解があり、どこに行くにも一緒で、周りからもうらやましがられるような関係でした。そのころは週1回のセックスも大変楽しみで、充実した夫婦生活を送っていました。
そのような中、お互いの年齢の事もあり2人で妊活をはじめることとなりました。しかし「妊娠させなければならない」というプレッシャーから、私はセックスで射精ができなくなってしまいました。「ちゃんと射精しなくちゃいけない」という緊張をほぐす為、セックスの前には必ずお酒も飲むようになり、それが射精をより困難にしていきました*。今思えば、正しい知識さえあれば、と思っていますが、その当時は転職などで仕事も忙しく、射精ができないのは疲れのせいだろうと軽く考えていました。そもそもマスターベーションでは射精できていたため、自分が射精障害だとは気付いていなかったのです。
結局、私たち夫婦は妊活3ヵ月ごろにはセックスレスになってしまいました。そして、お互いに気まずい空気が流れ、会話も減り、一緒に出掛けることも少なくなりました。射精できないということが、彼女を大変傷つけてしまったのだと後悔しています。当時、私も本当は出会ったころのように楽しく、お互いの愛情を感じあえた日々に戻りたい、という願望が強かったのですが、セックスによってうまれた溝を埋めることはできずに彼女から離婚を切り出されてしまいました。
もちろん、セックスレスだけが原因ではないと思います。しかし私たち夫婦はそこで終焉を迎えることとなってしまいました。正しい知識を学んだ今となっては、当時適切な指導を受けていれば、と後悔の念でいっぱいです。ただもう、あの日は戻って来ません。
射精できないことを疲れや体調のせいにしているのであれば、それは間違いかもしれません。私たち夫婦と同じような不幸な道に踏み入れてしまう前に、まずは専門のお医者さんに相談してみていただきたい。それだけが、失敗を犯した私からこの体験談を読んだみなさんに伝えたいことです。
*飲酒により副交感神経が優位(リラックスした状態)になると、射精が難しくなります。
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床オナでED、そして腟内射精障害に
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Tさん(20代)神奈川県在住 未婚
原因:床オナ私は思春期に、ペニスを床や布団に押し付ける床オナを覚えてしまい、ペニスを上下に擦るような一般的な自慰を経験しないまま大学生になってしまいました。
一人で自慰をする分には問題はなかったのですが、いざ好きな人とSEXをするという場面で、私のペニスは完全に勃起をしませんでした*。その時、私は自身がEDであることを自覚しました。初めてのSEXに失敗してしまった時の悲壮感は、今思い出しただけでも寒気がします。
勃起を必要としない床オナがEDの原因であると知り、一般的な自慰に何度も挑戦しましたが、床オナに慣れてしまった私は、普通の自慰では射精はおろか、完全に勃起することもできませんでした。
社会人になり金銭的な余裕ができた為、ED治療薬を購入し、挿入はできるようになりました。しかし、床オナでの強い圧迫による射精経験しかない私に、腟内で射精することは困難でした。そこで医師に勧められ、役に立ったのがTENGAでした。手で擦るだけでは射精できなかった私は、TENGAを使用し、人生で初めて床オナ以外での射精を経験しました。何度かTENGAを使用している内に、私の身体は通常の射精感を覚え、手での自慰でも射精ができるようになりました。床オナも止め、勃起した状態での自慰をしていく内に、好きな人とのSEXでの射精も上手くできるようになりました。
男にとって、SEXが上手く出来ない苦しみは、想像を絶するものがあると思います。 かつての私と同じような苦しみを持つ方に、私の経験を知っていただき、その苦しみから解放される一助になればと、心より思います。
*床オナでは完全に勃起していない状態で射精に至る場合が多い。
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私の彼は腟内射精障害
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Nさん(20代)愛媛県在住 婚約中
彼氏が重度遅漏私には数か月後に結婚する予定のパートナーがいます。性行為はお互いの時間や疲労度により、今は週に1~2回です。周囲の友人と比べると回数は多いのですが、精神的に満足に至ることはとても少ないです。その大きな理由は、彼がなかなかイケないことにあります。イケたとしても、腟内への挿入が30分~1時間ほどであり、私の腟の入口は毎回悲鳴をあげています。
彼とのセックスは、お付き合いした当初から、必ずしも射精に至るものではありませんでした。それまでにお付き合いした人は毎回のセックスで必ず射精していたので、彼が挿入し始めてから何十分経っても射精にまで至らなかった時は相当なショックを受けました。「私じゃダメなんだ」「女性としてもう魅力が無くなったのかな」「腟が緩くなったのかな」など、彼を性的に満足させられないことに悲しくなり、それが何度か続いた頃、気付けば彼の前で涙していました。彼はそんな私を見て、「ゴムを着けるとイキにくいんだ」「お酒飲むとなかなかイケなくて」といった言葉で慰めようとしました。しかし、「ごめんね」と言われても、妊活はまだ先の予定なのでゴムは外せませんし、お酒を一緒に飲むことも二人の楽しみなので、どうしようもありません。仕舞には、「時間をかければイケるから」と。
私の為に射精しなきゃと頑張る彼、射精してほしいからと先が見えない時間を耐える私。お互いがお互いの為に辛い思いを抱えながら頑張るようなセックスなんて望んでいませんでいした。もっとお互いが気軽に楽しめて、気持ちよくなれるようなセックスがしたかった。
これから長い結婚生活が始まりますが、こんなセックスが続くと思うと憂鬱になります。セックス中に射精に至ることが数えるほどになってきたので、この先の妊活も大変不安です。歳と共に体力が落ちれば長時間挿入もきっと難しくなるので、10年後20年後はセックスでの射精が全くできなくなるのではないか、と思っています。私自身、彼とのセックスが少しずつではありますが確実に苦痛になってきています。時々、他の人と…と考えては悲しくなります。射精がセックスの全てではありませんが、彼が射精すると不思議と達成感や幸せな気持ちを得ることが出来るので、どうしても彼に射精してほしいと望んでしまいます。
もうどうしたらいいのか分からずインターネットで調べていると、彼の症状が腟内射精障害や遅漏というものに当てはまっていることを知りました。彼に自身が腟内射精障害かもしれないことと私の想いを伝えると、私の浮気が怖かったのか、この問題にやっと向き合ってくれました。
結婚生活は長いので出来るのなら彼との性生活を楽しみたいです。沁みついた感覚が原因の症状のようなので、これから改善まで時間はかかりそうですが、二人の想う性生活について話し合いながら、楽しいセックスができるようになるまで一緒に頑張っていきたいと思います。
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