不妊の原因は男性側にあります。

米マウントサイナイ・アイカーン医科大学の研究では、欧米人男性の精液に含まれる精子数が、約40年間でほぼ半減したことが明らかになっています。

精液1ml中の精子数

1973年から2011年までの間に発表された185件の研究データを集め、約4万3,000人の精子の質の変化について分析した結果、欧州や北米、オーストラリアなどの男性ではこの間に精子の濃度が平均で52%低下し、総精子数も59%減少したことがわかったという。

日本でも、約5人に1人の割合で、精子濃度・精子運動率の不足による不妊リスクが潜んでいると言われています。

不妊リスクが潜んでいる

つまり、精子老化精子濃度運動率の低下)が問題なんです。

精子力はとりもどせる!

男性の精巣では、一生あたらしい精子が作られ続けます。
そして生活習慣と栄養を改善することによって、精子をより良くしていくことが出来ます。
女性だけでなく、男性も栄養が重要なんです。
新しい精子が出来るまでには、約74日、それが体外に出てくるまでには約3ヶ月かかります。
この期間、生活習慣と栄養を見直して見ましょう。精子力は高められます。

精子の質(精子濃度や運動率)を上げることによって妊娠率を高めることが出来ます。

どんな男性妊活があるの?

自宅でできる精子観察
男性妊活としては、まずは自分の精子が正常なのかを知りましょう。
今はスマートフォンのカメラに簡単に取り付けて観察ができる、精子観察キット(顕微鏡)もあります。
こちらを使用し自分の精子を観察してみましょう。ご自分で診断までは出来ませんが、
一般的な基準よりも精子の数が少ないかも?ぐらいを自宅で簡単に知ることができるようになりました。
専門機関の精液検査
自己観察は簡易的な方法になりますので、
心配な方は専門機関の精液検査をお勧めします。
そこで、精子の数や運動に問題がないかどうかを調べ、
精子の数が少なかったり、運動が悪かったりする場合には、生殖補助医療(不妊治療)が必要になる事があります。

精子が少ない、無いなどの
場合の対処方法は?

「よく寝る」「運動する」「肥満を解消する」
「タバコをやめる」「栄養バランスの良い食生活をする」
精子が少ない場合、医療機関では生活習慣の改善指導を行います。生活習慣が悪いと活性酸素が過剰に生成されることで、体内に酸化ストレスを増加させます。酸化ストレスは動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病、癌など、さまざまな病気が発症する原因で、不妊症の原因でもあります。
普段から酸化ストレスがかからないような生活を心がける事がとても重要です。

生活習慣改善の他にサプリメントの内服や、状況によっては手術をお勧めしています。

  • コエンザイムQ10やプリマビエ等の抗酸化剤が有効な場合もあります。
  • ホルモンが低下している方には、ホルモン刺激療法を行う場合もあります。
  • 無精子症の場合には、顕微鏡を用いた精巣内精子採取術を行います。また精索静脈瘤がある場合には手術を行う場合もあります。併せてパートナーの生殖補助医療を行う場合もあります。


精子観察にせよ専門の医療機関での検査にせよ、出来るだけ若い内に自身の精子の状態を知り、問題がある場合は早期に生活習慣の改善、治療を行うことが重要です。

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